戌(犬)に関することわざ・慣用句・格言
・犬猿の仲
非常に仲が悪いことのたとえ。
・犬も歩けば棒に当たる
犬も歩けば棒に当たるとは、でしゃばると思わぬ災難にあうという戒め。また、転じて全く逆の意味で、じっとしていないで何でもいいからやってみれば思わぬ幸運にあうことのたとえで使われることもある。
・飼い犬に手を噛まれる
日頃からかわいがり面倒をみてきた者からひどく裏切られたり、害を受けたりすること。
・夫婦喧嘩は犬も食わない
夫婦喧嘩は犬も食わないとは、夫婦喧嘩は、つまらない原因であったり、一時的なものであったりするから、他人が間に入って仲裁したり心配するものではないというたとえ。知らぬ振りが一番。
・犬が西向きゃ尾は東
当たり前すぎるほど当たり前であることのたとえ。
・負け犬の遠吠え
臆病者が本人の前では出来ないくせに、陰では威張ったり悪口を言ったりすることのたとえ。
・尾を振る犬は叩かれず
従順な人は、誰からもひどい仕打ちを受けることはないことのたとえ。
・狡兎死して走狗烹らる
必要なときは重宝がられるが、用がなくなればあっさり捨てられることのたとえ。
なお、走狗とは、猟犬のこと
・煩悩の犬は追えども去らず
いくら追い払っても、人の煩悩はつきまとって離れないものであるたとえ。
・象の背中で犬に咬まれる
象の背中で犬に咬まれるとは、安全な家の中にいても災難はいつやってくるかわからないことのたとえ。インドのことわざ。
・生ける犬は、死せる獅子にまさる
死んでしまっては何にもならないというたとえ。
どんなに優れた者であっても、死んでしまっては何の役にも立たなくなるという意味。
死んでいる虎よりも、生きている犬の方が役に立つことから。ドイツのことわざ。
(旧約聖書の「コヘレトの言葉」)
・癡犬石を遂う
獅子は矢を射たれると矢を射た人間を襲うが、愚かな犬は石を投げられると、その石を追う。根本の対策をしなければいけないことのたとえ。
・領主は裏切り者、犬は尾を振るもの
犬は人に忠実、従順なものでモンゴル人は犬を誠実忠実の象徴と考えていた。
・犬兎の争
漁夫の利と同じ意味。争っている外の第三者が得をするということ。